図書館 メディア

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図書館のメディア化

1980年代、日本においても、コンピュータやワープロのような情報処理機器や、ファックスなどの情報伝達手段が社会へ浸透し、社会の高度な情報化が進みました。さらに90年代に入り、パソコンの急速な普及とインターネットなどのデジタルネットワークの実用化と日常化が進展し、社会の情報化が広まりました。このような情報化の進行の中で、図書館の役割も少しづつ変化してきました。

 

図書館は、本をはじめとする資料や貴重な昔の文献などを収蔵し、貸出しをするだけの施設では無くなってきました。伝統的な部分も引き継ぎながらも、利用者サイドからは、展示されるものはもちろん、本や歴史全般に関する情報を引き出す場としての重要性を増しつつあるのです。

 

90年代以降に登場した図書館は、特にそうした情報化時代を意識した作りになってきました。このような施設は、収蔵した資料をベースとしながらも、さらに書籍に関わる豊富な情報の発信拠点としての機能を強めています。

 

現在、図書館そのものが情報の発信拠点として、メディア化しつつあるのです。

 

また、よく図書館司書は本と人との媒介者であるという意味で、「図書館司書はメディアである」と言われることがありますが、図書館のメディア化が進行しつつある今日では、図書館司書自身、情報の伝達者、媒介者(メディア)としての重要な役割を担っています。

 

図書館司書は、研究や調査を通して様々な文献の情報を受信する存在であるとともに、そのようにして得た情報をもとに、文献にまつわる新たな意味や世界を論文などを通して社会に問いかけます。

 

そういう意味では、メッセージの受信者であり、発信者であるという点で、メディアだと言えるのではないでしょうか。図書館に所蔵される資料に対する伝統的なこだわりを大切にしながらも、資料が持つ情報を世の中に発信していくのが、図書館司書です。

 

図書館の建物や様々な施設・装備、そして収集されている資料はコンピュータで言えば1つのハードウェアです。しかし、コンピュータは、ソフトウェアなしでは単なる箱です。同様に、図書館も、それを活用し機能させるノウハウとしてのソフトウェアがなければただの箱です。ソフトウェアの部分を担うのが、まさに図書館司書だと言えるでしょう。